「全然眠くならないの・・・」

 

時間は深夜０時…とある入居者さんから真夜中のコール（内線電話）です。

 

 

 

さて、どう答えるべきか…

 

『早く寝ないと体に悪いですよ』とか？

 

『眠れなくてもお布団に入って体を休めましょう』とかでしょうか？

 

まさか『早く寝やがれコノヤロー！』なんて言う人はいませんよね？（…いませんよね？^^;）

 

 

 

セキならこう答えます。

『ちょうど良かった！僕も暇なんで〇〇さんが眠たくなるまで話し相手してください！！』

 

（そのまま話続けて10分後）『まだまだ話したいんで車イス持ってきます。ロビーでおしゃべりしましょう！！』

 

 

 

実はセキ、常々思っていることがあるんです。

私たち介護職員は、入居者さんの健康ばかりにとらわれ過ぎて、一人の人間として健全であることの重要性を見落としているんじゃないかって。

 

たまには機嫌が悪い時があるのも健全。

眠れなくて夜更かしする日があるのも健全。

もしかしたらコッソリお菓子を食べているかもしれないことも健全。

どうしても相性が良くない職員がいることも健全なんです。

 

これを読んでいるあなただって、心当たりありませんか？

なんか朝から機嫌が悪かったり、夜更かししてお菓子食べたり、どうしても好きになれない人がいたり。

 

どれも健康ではないかもしれないけれど、どれも人間として健全なことですよね。

 

 

 

いつも同じものを食べて、いつも同じことを繰り返し、いつも同じ時間に寝る。

確かに健康です。でもそれって職員側にだけ都合の良い健康だと思うのです。

 

不健康が良い、と言っているわけではありませんよ。

たまにはちょっとくらい不健康でも、健全な生き方を認める事もまた、介護にとって大切な考え方だと思うのです。

 

 

 

と、いうわけで深夜0時に入居者さんを連れ出そうと、嬉しそうに車イスを押しているセキの背中でお別れです！

 

ちなみに意気揚々と車イスを持っていったらすでにお布団に入っていて「さっきお話したら疲れちゃって眠れそうだわ。」って言われてフラれました…。